定住者ビザ

定住者ビザ更新の必要書類と申請の注意点を解説

定住者ビザの更新に際して、最も大変なのは必要書類の準備と収集です。
カテゴリーごとに必要な書類が異なるため、手続きが複雑に感じられる方も多いでしょう。

この記事では、定住者ビザの更新に必要な書類をカテゴリー別に詳しく説明します。
また、更新時の注意点についても解説します。

定住者ビザの更新に必要な書類は、該当する分類によって異なります。
以下は、すべてに共通する必要な書類です。

  • 在留期間更新許可申請書
  • 写真(縦4cm×横3cm)
  • パスポート
  • 在留カード

次に、分類ごとに必要な書類です。

➀ 日系3世の場合

ここでは、初めて更新の申請をおこなう場合の書類を紹介します。
申請者が日系3世の場合の必要書類は、以下のとおりです。

市区町村の役所から取得する書類

  • 申請者の住民票
  • 申請者又は配偶者(収入の多い方)の住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書
  • 日本人の祖父母の戸籍謄本又は除籍謄本

職業や収入の証明書類

会社に勤務している場合申請者又は配偶者(収入の多い方)の在職証明書
自営業等の場合申請者又は配偶者(収入の多い方)の確定申告書の写し
申請者又は配偶者(収入の多い方)の営業許可書の写し
無職の場合預貯金通帳の写し
扶養者(親など)から
扶養を受けている場合
扶養者が会社に勤務している場合 ⇒ 在職証明書
扶養者が自営業の場合 ⇒ 確定申告書・営業許可書の写し
扶養者が無職の場合 ⇒ 預貯金通帳の写し

その他の必要書類

  • 身元保証書
  • 申請者の犯罪経歴証明書(本国の機関から発行されたもの)
  • 祖父母及び両親の本国(外国)の機関から発行された結婚証明書
  • 両親及び申請人の本国(外国)の機関から発行された出生証明書
  • 申請者の本国(外国)の機関から発行された認知に係る証明書(証明書がある場合)
  • 日本語能力を証明する以下のいずれかの証明書
    ・法務大臣が定める日本語教育機関で6カ月以上の教育を受けたことを証明する文書
    ・日本語能力試験N2の合格を証明する文書
    ・財団法人日本漢字能力検定協会が実施するBTJビジネス日本語能力テスト/JLRT聴読解テスト(筆記)で400点以上を証明する文書
    ・幼稚園を除く学校教育法第1条に規定する学校で1年以上の教育を受けたことを証明する文書

② 日系2世の配偶者の場合

申請者が日系2世の配偶者の場合の必要書類は、以下のとおりです。

市区町村の役所から取得する書類

  • 申請者の住民票
  • 2世の方又は申請者(収入の多い方)の住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書
  • 日本人の祖父母の戸籍謄本又は除籍謄本

職業や収入の証明書類

会社に勤務している場合2世の方又は申請者(収入の多い方)の在職証明書
自営業等の場合2世の方又は申請者(収入の多い方)の確定申告書の写し
2世の方又は申請者(収入の多い方)の営業許可書の写し
無職の場合預貯金通帳の写し

その他の必要書類

  • 身元保証書
  • 婚姻を継続していることの証明することの資料(戸籍謄本、健康保険証など)
  • 日本語能力を証明する以下のいずれかの証明書
    ・法務大臣が定める日本語教育機関で6カ月以上の教育を受けたことを証明する文書
    ・日本語能力試験N2の合格を証明する文書
    ・財団法人日本漢字能力検定協会が実施するBTJビジネス日本語能力テストJLRT聴読解テスト(筆記)で400点以上を証明する文書
    ・幼稚園を除く学校教育法第1条に規定する学校で1年以上の教育を受けたことを証明する文書

③ 日系3世の配偶者の場合

申請者が日系3世の配偶者の場合の必要書類は、以下のとおりです。

市区町村の役所から取得する書類

  • 申請者の住民票
  • 3世の方又は申請者(収入の多い方)の住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書
  • 日本人の祖父母の戸籍謄本又は除籍謄本

職業や収入の証明書類

会社に勤務している場合3世の方又は申請者(収入の多い方)の在職証明書
自営業等の場合3世の方又は申請者(収入の多い方)の確定申告書の写し
3世の方又は申請者(収入の多い方)の営業許可書の写し
無職の場合預貯金通帳の写し

その他の必要書類

  • 身元保証書
  • 婚姻を継続していることの証明することの資料(戸籍謄本、健康保険証など)
  • 日本語能力を証明する以下のいずれかの証明書
    ・法務大臣が定める日本語教育機関で6カ月以上の教育を受けたことを証明する文書
    ・日本語能力試験N2の合格を証明する文書
    ・財団法人日本漢字能力検定協会が実施するBTJビジネス日本語能力テストJLRT聴読解テスト(筆記)で400点以上を証明する文書
    ・幼稚園を除く学校教育法第1条に規定する学校で1年以上の教育を受けたことを証明する文書

④ 扶養を受ける未成年で未婚の実子の場合

申請者が扶養を受ける未成年で未婚の実子の場合の必要書類は、以下のとおりです。
扶養者となるのは「永住者」「定住者」「日本人の配偶者」「永住者の配偶者」のいずれかです。

市区町村の役所から取得する書類

  • 申請者の住民票
  • 3世の方又は申請者(収入の多い方)の住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書
  • 日本人の方の戸籍謄本(全部事項証明書) (日本人の配偶者が扶養する場合)

職業や収入の証明書類

扶養者が会社に勤務している場合扶養者の在職証明書
自営業等の場合扶養者の確定申告書の写し
扶養者の営業許可書の写し
無職の場合預貯金通帳の写し

その他の必要書類

  • 身元保証書(通常、身元保証人は申請人の扶養者の方)
  • 申請者の犯罪経歴証明書(申請人が「定住者」の方の扶養を受ける日系人である場合かつ一度も入管に提出していない場合)

⑤ 扶養を受ける6歳未満の養子の場合

申請者が扶養を受ける6歳未満の養子の場合の必要書類は、以下のとおりです。
扶養者となるのは「永住者」「定住者」「日本人の配偶者」「永住者の配偶者」のいずれかです。

市区町村の役所から取得する書類
  • 申請者の住民票
  • 3世の方又は申請者(収入の多い方)の住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書
  • 日本人の方の戸籍謄本(全部事項証明書) (日本人の配偶者が扶養する場合)
職業や収入の証明書類
扶養者が会社に勤務している場合扶養者の在職証明書
自営業等の場合扶養者の確定申告書の写し
扶養者の営業許可書の写し
無職の場合預貯金通帳の写し
その他の必要書類
  • 身元保証書(通常、身元保証人は申請人の扶養者の方)

定住者ビザの在留期間は、「5年・3年・1年・6カ月」または法務大臣が個々に指定する期間が与えられます。
在留期間を過ぎても引き続き日本に在留したい場合は、更新の手続きをしなければいけません。

審査の重要ポイント

更新の審査は、提出した書類を基に総合的に判断されます。
特に重要視されるポイントは以下の通りです。

  • 記載内容に矛盾がないこと
  • 提出書類が正規のものであること(偽造や変造でない)
  • 素行が善良であること
  • 生計を維持できるだけの収入があること
  • 配偶者の身分の場合は、婚姻の実態があること
  • 実子の監護・養育をしている場合は、相当期間にわたってその事実があること
  • 告示外定住に該当する場合は、日常生活に不自由しないレベルの日本語能力があること

加えて、以下のポイントも考慮されます。

  • 更新後に行う予定の活動が、申請した在留資格の活動と合致していること
  • 上陸許可基準に適合していること
  • 現在持っている在留資格に応じた活動を行っていたこと
  • 独立した生計を営める資産または技能があること
  • 雇用・労働条件が適正であること
  • 納税義務を果たしていること
  • 入管法に定める届出の義務を果たしていること

申請タイミングは、現在持っている在留期間の残り日数と、審査にかかる期間を考慮しなければいけません。
更新における審査の期間は、通常2週間から1カ月です。

期限内の申請と特例制度

申請は、在留期間が満了する3カ月前から行えます。
在留期間を過ぎた状態で日本に在留し続けるのは不法滞在の罪に問われます。
したがって、期間が満了する前に申請をする必要があります。

更新の審査中に現在持っている在留期間が切れてしまう場合は、在留期間の特例が認められます。
引き続き日本に在留できる期間は、在留期間の満了日から2カ月が経過する日までです。
例えば、特例制度を利用すれば、在留期限の当日までは申請が可能になります。
しかし、2カ月の猶予の間に審査が完了する保証はありませんので、余裕をもった準備が必要です。

定住者ビザの更新に必要な書類は多岐にわたります。
すべての書類を作成し揃えるには、最低でも1か月ほど見ておくと良いでしょう。

定住者ビザの更新に必要な書類は、以下の分類ごとに異なります。

  • 日系3世
  • 日系2世の配偶者
  • 日系3世の配偶者
  • 扶養を受ける未成年で未婚の実子
  • 扶養を受ける6歳未満の養子

提出書類は、記載内容に矛盾がなく、正規のものでなければなりません。
また、素行の善良さや、生計を維持できる資産や技能の有無も審査の重要なポイントです。

書類によっては、役所や勤め先で発行してもらう証明書や、外国の機関で発行しなければならない証明書もあります。
これらの書類を正確に作成し、すべてを揃えるには時間と労力がかかります。

サポート行政書士法人では、これまで数多くの定住者ビザ申請をサポートしています。
必要書類を揃えるのに苦戦している方も、自分で申請して上手く進んでいない方も、弊社にぜひ一度ご相談ください。