中国国民訪日観光旅行取扱事業者指定・中連協加入
中国人の訪日団体観光旅行については、平成12年に日中両国政府間で合意された実施要領に基づき、日本政府が指定する旅行会社によって取扱われること、また、訪日個人観光旅行については、平成21年より、同様に日本政府が指定する旅行会社によって取り扱われることとされています。
日本国内にて旅行業登録を受けた旅行業者が、中国人観光客のインバウンドを取り扱おうとする場合に、あらかじめ観光庁に対して「中国国民訪日観光旅行」取扱事業者の申請を行い、指定を受ける必要があります。
指定を受けた後に、中連協の加入が必要となります。
中連協とは、正式名称を「中華人民共和国訪日観光客受入旅行会社連絡協議会」といいます。
観光庁の指定、中連協への入会は観光ビザを申請する際の「身元保証書」を発行するために必要となります。
弊社では、観光庁への中国国民訪日観光旅行取扱事業者としての指定、その後の中華人民共和国訪日観光客受入旅行会社連絡協議会の加入手続きをサポートしています。
中国国民訪日観光旅行取扱旅行会社の指定基準
1 | 旅行業法に基づく観光庁長官又は都道府県知事登録旅行業者であること |
2 | インバウンド業務を取り扱う専管部署があるか、又は専任者を置いていること。 |
3 | 本邦内に常駐する訪日観光旅行総括責任者を指名すること。また、当該総括責任者が、観光庁が実施する事前講習を修了していること。 |
4 | 本邦内のいかなる場所で本件旅行に係る緊急事態が発生した場合でも、迅速に代替添乗員等を確保し、関係機関への協力を行う等の支援体制を取ることが可能であること。 |
5 | 本件旅行に関する業務の円滑な遂行に足る中国語使用能力のある要員を配置すること(常勤である必要はない。)。 |
6 | 本件旅行の取扱いに関し、中国側指定旅行会社と速やかに業務提携ができる確実な見込みがあること。 |
7 | 経営内容が健全であって、本件旅行の取扱いが安定的に継続できること。 |
8 | 過去1年間に概ね250人以上のインバウンド業務を取り扱った実績があり、かつ、中国からのインバウンド業務の実績もあること。又は、過去1年間に概ね100人以上の中国(香港、台湾を除く。)からのインバウンド業務の実績があること。 なお、個人観光旅行の取扱いのみを予定している場合にあっては、過去1年間のインバウンド業務取扱実績が概ね50人以上(中国を含む。)、又は、過去1年間の中国(香港、台湾を除く。)からのインバウンド業務取扱実績が概ね20人以上であってインバウンド政策推進の上で取扱旅行会社としての指定が不可欠であるとの地方公共団体の推薦があること。 |
9 | 中国側指定旅行会社と提携後、中華人民共和国訪日団体観光客受入旅行会社連絡協議会(任意団体)に加入し、預託金50万円を納付すること。 |
10 | 以下のいずれかに該当しないこと。 (1)中国国民訪日観光旅行取扱マニュアル(以下「マニュアル」という。)の規定により中国国民訪日観光取扱旅行会社の指定を取り消され、その取消しの日から2年を経過していない旅行会社 (2)役員のうちに、①から③までのいずれかに該当する者がある旅行会社 ① (1)の取消しの原因となった事案が発生した日において当該法人の役員であった者で、当該取消しの日から2年を経過していない者 ② 禁錮以上の刑に処せられ、又は罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過していない者 ③ 申請前2年以内にマニュアルに違反する行為その他の中国人訪日観光に関する不正な行為に関与したと認められる者申告書の写し等 |
中国国民訪日観光旅行取扱旅行会社の指定のポイント
①最近過去1年間の中国本土からのインバウンド実績の証明
指定基準のひとつにインバウンド実績を証明することが必要となりますが、観光ビザ以外の旅行は中連協に加入しなくても取扱ができますので、短期商用等のインバウンド業務で実績をつくって証明することになります。
実績を証明する書類には、どの期間にどのような人たちをどのような旅程でインバウンドしたかを詳細に説明することになります。
記載内容に誤りがあったりすると実績として認められないことや、審査がストップすることがありますので、これから実績を作ろうとお考えの皆さまは注意が必要です。
②緊急時支援体制
指定基準として「本邦内のいかなる場所で本件旅行に係る緊急事態が発生した場合でも、迅速に代替添乗員等を確保し、関係機関への協力を行う等の支援体制を取ることが可能であること。」とあり、指定を受けるにあたっては、緊急時支援体制を構築する必要があります。
こちらについては現在全国各地に協力会社を確保することが必要となっています。
③中国側旅行会社との提携見込み状況
指定基準として「中国側指定旅行会社と速やかに業務提携ができる確実な見込みがあること。」とあり、指定を受けるにあたっては、中国にて訪日観光旅行取扱の指定を受けた旅行会社との提携を行う必要があります。
交渉開始時期、提携予定日等を明確にする必要があるため、具体的に提携を想定した準備が必要になります。
また、観光庁の指定後には契約書も提出する必要があります。
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