倉庫管理主任者の業務②:倉庫管理業務の適正な運営の確保
更新日:2024年3月20日
倉庫ごとに選任される倉庫管理主任者は、法令上、次に以下の業務を行うことが求められています。
①倉庫における火災の防止その他倉庫の施設の管理をすること
②倉庫管理業務の適正な運営の確保すること
③労働災害を防止すること
④現場従業員の研修を実施すること
この記事では「②倉庫管理業務の適正な運営の確保すること」について詳しく解説します。
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②倉庫管理業務の適正な運営の確保に関すること
倉庫における保管、荷役業務の管理等、倉庫のソフト面から行われる管理業務一般を指すが、料金の設定や経営に関する業務等は含まれません。
善管義務 | 保管貨物に対して、その品質や用途に応じて以下について最善の注意を払い、有効適切な保管上の管理を行う。 温度、換気、光線、電気、臭気、ゴミ、塵、汚れ、火、水、風、油、雷電、台風、高波、地震、虫、鼠、爆発物、引火性、浸食性、毒性、その他 |
貨物の守秘義務 | 貨物について知り得た情報は他へは漏らしてはいけない。 |
倉庫内外の巡視 | 倉庫の内外は常に巡視して、整理・整頓し、清潔にしておくとともに、特に火災、盗難、濡損、温湿度、漏出、変質、鼠害等に注意し、適切な処置を講じてその状況を記録しなければなりません。 ・保管貨物の特性は作業員全員が理解しているか。 ・変質した貨物はないか。(濡損、汚損、におい) ・荷造りのいたんだ貨物はないか。 ・保管貨物にほこりが付着していないか。 ・換気の状況は良いか。 ・鼠害、虫害の恐れはないか。 ・混蔵忌避貨物を一緒に保管していないか。 ・危険物等の取扱いについて、注意事項が全員に周知されているか。 ・軒下などの屋外に寄託貨物を保管していないか。 ・パレット積貨物が傾いていないか。 ・フレコンバッグの積み付け状態は安定しているか。 ・パレットサポーター等は安全な状態で積まれているか。 ・保管貨物に火災保険は付保されているか。 ・保管貨物に賠償責任保険は付保されているか。 |
在庫数量管理 | ・荷票等による現物在庫の管理をしているか。 ・入庫伝票と現物との照合は適切に行われているか。 ・出庫伝票と現物との照合は適切に行われているか。 ・荷主不明の貨物が放置されていないか。 ・事務所内の整理・整頓を心がけているか。 ・各種帳票は適切にファイルされているか。 ・パレット、台木、スキッドの点検はなされているか。 ・パレット木屑、資材くずなどは片づけられているか。 ・定期的に倉庫内の清掃を行っているか。 ・不用パレットが庫内外に放置されていないか。 ・倉庫周辺の清掃は実施されているか。 |
トランクルーム保管管理 | ・顧客窓口は明確に決められているか。 ・寄託荷主毎に個別に管理されているか。 ・寄託貨物に変質が見られないか。 ・施設の定温・定湿等の性能は適切に維持されているか。 ・性能を維持するための空調機等は、定期的に点検が実施されているか。 ・所在不明貨物の対策はとられているか。 ・高額品の保管管理は万全か。 |
定温定湿倉庫保管管理 | ・遮熱装置、防湿装置等を施してあるか。 ・温湿度計は設置されているか。 ・空調機等は適切に作動しているか。 ・空調機等は定期的に点検されているか。 ・温湿度のチェックは日々行っているか。 ・温湿度管理表は記録し、保存しているか。 |
在庫証明の発行 | ・在庫証明の発行ルールを整備する。 ・在庫証明発行責任者を設置して発行業務全体の監理・監督を行わせる。 ・在庫証明書の法的性格等について社内の周知徹底を図る。 ・在庫証明の作成者、確認者を設置して、複数の目でチェックする。 ・在庫証明のモデル様式を定め、証明する印鑑を定める。 ・発行記録簿を作成し、発行済みの在庫証明書の控えを保存する。 |
その他 | ・倉庫約款、料金表を店頭に掲示しているか。 ・倉庫約款、料金表は最新のものになっているか。 |
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