就労継続支援事業とは
障害者総合支援法では、下記の通り定義されています。
通常の事業所に雇用されることが困難な障害者につき、就労の機会を提供するとともに、
生産活動その他の活動の機会の提供を通じて、その知識及び能力の向上のために必要な訓練
その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することをいう。
障害や病気のために一般企業や事業所での就労が困難な人々を対象とした、
再就職を目指すための支援事業の一つです。
就労継続支援事業は、A型とB型があります。
大きな違いとしては、事業所と障がいのある方との間における雇用契約の有無になります。
【就労継続支援事業A型】
対象 | 一般企業に就労することが困難で合って、雇用契約に基づく就労が可能である者 |
利用方法 | 給料をもらいながら利用 |
仕事内容 | (例)簡単な書類の作成、データ入力作業、パッキング・梱包封入などの軽作業、 アクリル等の絵の制作、クリーニング業務、印刷のデザイン、パン作りなど |
【就労継続支援事業B型】
対象 | 一般企業等に就労することが困難であって、雇用契約に基づく就労が困難である者 |
利用方法 | 通所して授産的な活動を行い、工賃をもらいながら利用 |
仕事内容 | (例)紙を鋏で切る、紙を折る、ボンドをつける、袋詰めなどの内職系軽作業 |
★B型は、雇用契約を結ばないため、利用者が比較的自由に働く形になっています。
法人格
法人組織(株式会社など)であることが必要です。
人員基準
人員基準 | 要件 | |
管理者 | 1人 原則、専従(管理業務に支障がない場合は他の職務の兼務可) | 次のいずれかを満たす必要あり ①社会福祉主事任用資格保持者 ②社会福祉事業に2年以上従事した者 ③社会福祉施設長認定講習会を修了した者 ④企業を経営した経験を有する者 |
サービス管理責任者 | 利用者数が60人以下で、 1人以上必要 ※1人以上は常勤 | 次の全てを満たす必要あり ①実務経験 相談支援業務の場合、5年以上 直接支援業務の場合、10年以上 ※資格により短縮する ②相談支援従事者初任者研修(講義部分)及びサービス管理責任者研修(就労分野)修了 |
職業指導者 | 10:1(利用者数:職員数)以上 ※1人以上は常勤 | 資格不問 |
生活指導者 | 10:1(利用者数:職員数)以上 ※1人以上は常勤 | 資格不問 |
設備基準
設備基準 | |
訓練・作業室 | ・訓練又は作業に支障がない広さを有すること ・訓練又は作業に必要な機械器具等を備えること ※支障がない場合は、設けないことができる |
相談室 | ・室内における談話の漏えいを防ぐために間仕切り等を設けること |
洗面所・便所 | ・利用者の特性に応じたものであること |
多目的室 | (使用用途)サービス提供の場、利用者の食事や談話の場 ※支障がない場合は、相談室と兼用することができる |
〇多目的室と事務スペースは、兼用することが出来ます。事務スペースには、書類を保管する為の鍵付き書庫が必要となります。
〇訓練作業室は、作業台が設けられていることが前提になっており、図面への記載も自治体によって求められます。
〇相談室は、間仕切りの他、きちんと仕切りとしての運用が可能であれば、カーテン等で代用可能です。
※自治体によって求められる設備に差が生じます。
予めご了承下さい。
運営基準
事業を実施する上で、就労継続支援事業者は、就労継続支援事業所ごとに、重要事項に関する運営規程を定めておかなければなりません。
◎事業の目的及び運営の方針
◎職員の職種、員数及び職務の内容
◎営業日及び営業時間
◎利用定員
◎就労移行支援の内容並びに利用者から受領する費用の種類及びその額
◎通常の事業の実施地域
◎サービスの利用に当たっての留意事項
◎緊急時等における対応方法
◎非常災害対策
◎事業の主たる対象とする障害の種類を定めた場合には当該障害の種類
◎虐待の防止のための措置に関する事項
◎その他運営に関する重要事項