化粧品の「収去」!?
投稿日:2012年6月18日
おはようございます!大手町オフィスの小関です。
前回のトピックスで、化粧品の「収去」に触れさせていただきましたが、
早速、「収去って本当に来るんですか?」等、色々とご質問をいただきました。
ありがとうございます(o^o^o)
今日は、化粧品の「収去」についてお話したいと思います。
前回採り上げた<薬事法の第69条第3項>にも、
「国や都道府県等は、(省略)、収去することができる!」という内容が書かれていましたが、
・・・この「収去」って一体何でしょう。
化粧品の「収去」とは、
簡単に言うと、国の薬事担当者等が、突然ふらっと化粧品の製造所などにやって来て、
ある化粧品を、無償で、強制的に取り去って行ってしまうことです。
「え~~~無償で!?商売あがったりです(><)」と言う皆さん、ご安心ください。
薬事法の第69条第3項では、
あくまでも「試験のため必要な最小分量に限り」という限定付きで収去を認めています。
なので、せっかく仕入れた商品を段ボールごと全て持ち去られてしまうことは
基本的にはありませんので、ご安心を。
特定の商品がターゲットとなっている場合は、担当官から収去する商品の指定がありますが、
通常は、特に商品の指定はなく、「今一番取扱の多い物で…」と商品が決められることが多いようです。
さて、この収去した化粧品がどうなるかと言うと・・・
収去された化粧品は、成分チェックや広告チェック等にまわされ、
化粧品に配合していない成分を含有していないか、
配合量の上限を超えて使用している成分がないか、
きちんと法定表示があるか、不適切な表示がないか等を確認するための調査・検査が行われます。
そして調査・検査が終わると、その結果が報告されます。
ここで、万が一、表示されていない成分が検出されたり、
化粧品に配合してはいけない成分が配合されていることが判明すると、「回収」という大変な事態が待っています。
問題がなければ、「検査の結果、問題ありませんでした。」という通知書がきちんと届くようです。
ちなみに、地域によっては、薬務課の担当官がふらっと倉庫に表れることがあるそうで・・・
たまたま倉庫にいた薬事担当者以外の方が対応をし、
誤って、まだ商品化されていないサンプルを収去用に渡してしまった等、
ヒヤヒヤするお話を聞いたりします。
化粧品という人体に影響を与える可能性のある物を取り扱う以上、
常に、こういった国の監視の目線が入ってくることを意識しながら、適切な業務運営・管理を心掛けたいものです。
化粧品の管理実務に関するご相談は、ぜひ当社まで。