鈴木 徹司

お金を使って富を作り出そう


お金を使うことは、お金とモノやサービスとの交換だと書いたことがあります。

お金を使うことには、もう一つの側面があります。

富を産み出すことです。

私が3万円の商品を、自分にとっては、5万円相当の価値があると判断して、購入したとします。

私が2万円の得をしただけでなく、売ったほうは原価(仮に50%)を引いた1万5千円の得をします。

この流れで、合計3万5千円の価値が創造されたことになります。

この売った人をBさんとしましょう。

Bさんは、Cさんから商品を仕入れます。

私から売り上げた3万円を使って、原価1万5千円の同商品を2コ仕入れることができます。

Bさん、大喜びですね。

Bさんから仕入れ代金3万円をもらったCさんは、

定価3万円(Cさんとしては5万円相当の価値)の私のサービスを受けたとします。

3万円は、私の手元に戻ってきて、誰もお金の変動はなくなります。

お金が3人の間をぐるっと回った結果、

私は、Cさんにサービスすることで、3万円(自分では5万円相当)の商品が手に入りました。

Bさんは、商品を1台売って、新たに2台仕入れることができました。

Cさんは、商品を2台(原価2万円)卸して、定価3万円(自分では5万円相当)のサービスを受けることができました。

まさに物々交換のようですが、

全員が得するわけなので、お金を使うということは富を産むということなのです。

反面、誰かがこの流れを止めて、お金を溜め込んでしまうと、このサイクルは回らなくなり、結果として自分にもお金が回ってこなくなるという悪循環に陥ります。

3人でサイクルを回すのなら簡単です。

「みんなズルなしな!」と言って、どんどん回して、富を増やしていけばいいわけです。

ところが、実際は、社会全体で回すので、社会情勢や心理状況でコントロールが利かずに流れが滞ってしまいがちです。

これから日本は大変な時期を迎えます。

みんなでいいサイクルを回していきたいですね。