鈴木 徹司

「夢をあきらめるな!」は正しいか?



 最近の「成功者の秘訣」の主なパターンが
 「夢をあきらめなかったから、夢が叶った」という話。
        W杯の出場選手も取り上げられていますね。

 夢をあきらめない=成功に繋がる
 ように語られますが、現実はそんな単純ではありません。

夢をあきらめずに頑張ったとしても、成功するとは限らないどころか、
成功しないことのほうが、一般的です。

夢をあきらめないことは、成功の必要条件であっても、十分条件ではありません。

たった一握りの成功者が、夢をあきらめなかったことを成功の秘訣と語り、
子供たちにあきらめなければ成功するんだと誤解させているなら、罪作りな話です。

プロサッカー選手になりたい子供が1000人いたとすれば、
夢をあきらめずに頑張ったとしても、夢を叶えられるのは一人いるかいないかです。

その夢を叶えた特殊な人が、「あきらめなかったら叶う」と語るわけです。

私は、夢を叶えられなかった大勢の人たちに思いを馳せます。

15歳のときは、「夢をあきらめるな」「夢を捨てるな」と言われ続けた人が、
25歳になると、「いい加減現実を見ろ」「夢はあきらめろ」と正反対のことを言われる。

価値観の180度転換のときに、立ち止まってしまうのも無理はありません。


私は、「夢を持て」とか「夢をあきらめるな」という訓話が好きではありません。

人に言えるような夢を持っていない子供に罪悪感を芽生えさせ、
自分も何か夢を持たなくちゃと慌てさせ、
自分探しの不毛な停滞を生んでしまいます。

夢を持ってもいてもいいし、持たなくてもいい。
自分らしく生きたらいい。
そんな社会のほうが、みんなが生きやすいように思います。

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