鈴木 徹司

日雇い派遣原則禁止へ

鈴木です。
土曜日の朝は、特に気持ち良いですね。
週末はゆるりと過ごす予定です。

日雇い派遣原則禁止へ厚労相が動き出しました。

ようやく現実を直視し始めたのだと思います。

私が社会人となってからの15年ほどで、労働環境はずいぶん二極化が進みました。

派遣社員の無秩序な広がりは労働政策の失策のひとつでしょう。

都合が良いと思われた働き方は、その人の将来の展望を奪ってしまいました。

やはり、労働は、長い目で見なければなりません。

労働政策が悪い理由のひとつに、決定の過程があると思います。

労働者の代表の労働組合と、経団連などの経営者団体の代表から

それぞれの立場の意見を求め、それを行政が調整する形で政策が決まります。

労組は、労働者の待遇改善を訴え、より自分たちが有利になるように求めます。

経営者は、会社の利益を追求し、人件費はコストのひとつと考えています。

どちらの立場も一理あるわけですが、

全く異なる両者の価値観を融合することでよい政策が生まれるとは思えません。

労働者の論理がすべて通ってしまうと、会社は存続できなくなり、

そもそも仕事の場がなくなってしまいます。

経営者側の論理だけで社会が構成されると、

会社が繁栄しても、国民は不幸という本末転倒な結果になります。

労使が対立して、その間をとるようなやり方は、政策決定の手法としては不向きです。

どんな日本を作るのかという、100年の計が必要です。

そんな観点があれば、日雇い派遣というような制度は生まれなかったと思うのです。

この失敗を、次の政策に生かして欲しいですね。