増野 佐智子

急がば回れ

   
おはようございます、増野です。

来春入社の内定者インターンが始まり、 各オフィス、若いパワーで活気に満ち溢れています。

この時期、オフィス内で頻発するのが、 誰かに何かを教えたり、引き継いだりする行為です。


指導する側は共通して、相手が主体的に取り組み、自分の頭で考え、自ら気づき、 自ら行動に移し改善を繰り返す、、、そんな自走型の仕事を期待しています。 新人にも、早くそこまで成長して、仕事の本当の面白さを実感して欲しいと思っています。


今まで色々な指導方法を、見て聞いて試してきましたが、 自走型の人材を輩出する一番のコツは、「急がば回れ」だと感じます。


>>指導する側が、目の前にある業務に追われて余裕がない時や、 「とにかくこの業務を終わらせる」という超短期的な目的発想になってしまっている場合、 こんな↓作業ベースの指導方法になってしまいます。

《これをこうしてああしてこうやって・・・  これはここにあって、あれはあそこにあるから。》

確かに、この指導方法だと「とにかくこの業務を終わらせる」という超短期的な目的は 達成されると思います。


でも、この指導方法を続けると、長期的に見て失うものがとてつもなく大きいです。

指導された側は、自分の頭で考えるという発想を失い、 言われたことをやる「指示待ち人間」になっていきます。

仕事に自分の考えや意見を反映して「仕事を創り上げていく」面白みを知らないので、 仕事自体を楽しむという発想もなかなか持てません。

「自ら行動を変える」という発想も根づいていかないので、 作業が上手くいかないと、作業指示自体や環境などの外部に難癖をつけるようになります。
 
  >>一方で、指導する側が、目の前にある業務のもっと先を見る余裕がある時や、 「成長して欲しい/可能性を引き出したい」という長期的な目的発想に立てている場合、 こんな↓指導方法になります。

《この仕事は、こういう目的でやっている。今までこんな風に育ってきた業務。  会社としてこう考えていて、社会からもこう必要とされている。  今はこの段階だけど、将来的にこういうレベルにしていきたい。  その上で、あなたにはここまで期待している。どうやったらベストか少し考えてみて》


これは「急がば回れ」の指導方法です。

この指導方法だと、“今目の前にある業務に関して”のみいうと、 前述の「指示待ち人間」育成型の指導なら30分で終わる業務が、倍かかるかもしれません。 一見すると、遠回りに見えるかもしれません。 

でも、この指導方法を続けると、長期的に見て、得るものがとてつもなく大きいです。

この指導方法を続けた場合、指導された側は、自分の頭で考えるという癖がつきます。

どんな些細なことでも「何がベストか、どうやったら最適か」を何度も考える内に、 その結果として、自ら選択する方法の精度や上手くいく確率も、どんどんあがっていきます。

仕事にかける周りの思い・社会からの期待・今していることの意義が腹落ちしているので、 その方向性に向かって、自ら改善・創意工夫を繰り返していくことができます。

仕事に自分の考えや意見が反映される面白みを知っているので、仕事自体が楽しく感じます。 仕事が上手くいかない時は、自らの言動を振返り、自ら行動を改善していくことができます。

誰が何をするでもなく、1人でどんどん吸収してどんどん成長していくでしょう。
  これを数ヶ月続けた時・・・

前述の「指示待ち人間」育成型の人が、 腐りながらも、相変わらず言われた通りに30分で作業をこなしている間に、

後述の「自走人間」育成型の人が、 仕事を楽しみながら、改善を繰り返しながら、 昔1時間かかった業務を10分でこなしていると思います。

この違いは、倍々ゲームのように膨らんでいき、 半年・1年と経った頃には、もう絶対に追いつけない違いになっているはずです。


  日々の業務に追われていると、相手に成長して欲しいと思いながらも、 知らず知らずの内に「指示待ち人間」を育ててしまうアプローチをしてしまいがちです。

そんな時は、「急がば回る」の方が、長期的に見て絶対にお得であることを肝に銘じて、 育成に関わっていきいなと思っています。

これから、サポート行政書士法人の皆がどんな風に成長していくのか、 今から本当に楽しみです(^-^)ノ