鈴木 徹司

全体最適のトレーニング


全体最適の思考を社内でトレーニングしています。

 
いろんな事例で説明してきたなかで、

一番分かりやすい例ができました。

 
今年、福利厚生サービスを導入する際に、

全社員に2つのプラン(インセンティブプランと充実プラン)のどちらがいいか、

社内アンケートを実施しました。

 
Aさんは、インセンティブプランがいいと言います。

その理由は、自分にとって、モチベーションが上がるからです。

 
Bさんは、充実プランがいいと言います。

その理由は、若手の人も使いやすそうだからです。

※Bさんは若手でない。

 
Aさんの思考は、自己優先です。

自分の希望を優先して、発言しています。

 
Bさんの思考は、他者優先です。

他人の希望を考慮して、それを優先しています。

 
全体最適の思考では、上記の2つと異なり、

会社全体にとって、どちらを導入するのがいいのかで考えます。

 
そのときには、自分の希望や他者の希望は、重要な要素ではなく、

そのプランの導入は、会社の利益、社員の満足度、コスパ、その好循環にどのように作用し、どのような結果をもたらすのかを想像します。

そして、総合的に、かつ中長期的な視点で判断することになります。

 
発言を求められた時、

それは、自分の希望なのか、主観的な意見なのか、全体最適の案なのか、

何を求められているのかを感じ取る必要があります。

 
「こういう場合、どうすればいいのかな?」

「今するべきことは何かな?」

「どっちがいいと思う?」

という質問の場合は、全体最適の案を求めていることが多いのです。