鈴木 徹司

失業問題

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派遣切りやリストラなどの失業問題が論じられるときに、

やれ会社が非情だの、会社も生き残りに必死だのと、

相変わらず、問題の本質とかけ離れた議論になっている。

 

会社vs労働者みたいな旧態依然とした構図から早く脱却したいものだ。

 

失業問題の本質は、

その労働者に次の仕事がないことにある。

次の仕事がすぐに見つかれば、基本的に問題ない。

 

なぜ仕事が見つからないかというと、いたって明白。

その人が、次の仕事で給料以上の働きができないからである。

 

日本社会は、残念ながら、たくさんのスキル不足の労働者を創出してしまった。

学校教育、家庭教育、会社の教育、労働制度、さまざまな問題が思い浮かぶが、

すでに起きている現実問題に対処していく必要がある。

 

政府は、労働規制の強化を検討したり、

助成金で解雇を先延ばししているが、

それだけでは到底解決はおぼつかない。

 

 

労働者は、必要とされて、そこで仕事をする。

その当たり前のことを曲げて、どんな理屈を展開しようと、どんな厳しい規制を掛けようと、不自然な方向には社会は向かわない。

無茶をした“ひずみ”は、思わぬしっぺ返しを招いてしまう。

 

やはり、適切な賃金で長期間働いて欲しいと思われるような人材に育てなければならない。

 

政府、企業、労働者本人が一丸となって、それぞれの労働者のスキルアップを図っていくしか解決する道はないように思う。