「好きなことをしなさい」はミスリード?
投稿日:2016年10月31日
親が子に諭す言葉のひとつ。
「好きなことをしなさい」
以前からこの言葉は、ミスリードではないかと考えてきました。
私は今、行政書士の業務をメインにしていますが、
初めから「好きな仕事」ではありませんでした。
保険のお客さんに頼まれたから、資格を取って、業務しただけでした。
いろいろ経験していくうちに、面白さが分かってきて、すっかり好きになりました。
20代の頃に始めた「社交ダンス」は、まったく興味がない分野で、
妻の希望を聞いて、一緒に初心者講習会に通い始めました。
半年後の競技会で入賞できなかったら、向いていないから止めると宣言して、
何とか初めの半年を乗り切りました。
そのときは、まさか20年も続く趣味になるとは思ってもいませんでした。
今では、ダンスは生活の一部となっています。
いずれも、今の自分を形作っている大きな要素は、
好きで始めたことではありません。
たまたま縁があって、続けて行くうちに好きになっていったものです。
周りの人を見ても、
初めから好きなことをそのままずっと続けている人よりも、
それをしていくうちに、少しずつ好きになって、結果として続けている人が多いように感じます。
私は、親に「好きなことをしなさい」と言われたことはないのですが、
そんな風に言われなくて良かったと思います。
もし、そんな風に言われて育ったなら、
「好きなこと」を探して、人生の大切な時間を浪費していたかもしれません。