将棋の魅力
投稿日:2009年1月11日
将棋の勝負では、敗者が勝負を決します。
自分に勝つ見込みがないと判断したとき、対戦相手に「負けました」と伝え、
その瞬間に勝負が終わり、自分の負けが確定します。
私が知る限りでは、このような終わり方をする勝負はありません。
通常は、勝者が決するか、審判が決するか、時間で終わるか、です。
将棋の対局を見ていると、対局者のさまざまな感情が読み取れます。
自身の指した手への後悔、負けを認めることの苦渋、自分の不甲斐なさ・・・
それでも、声を振り絞って、勝負の終わりを告げます。
勝者は、相手を思いやり、自身も苦しかったという面を表現し、
敗者は、努めて、明るく振舞います。
対局終了後は、どちらが勝者か分からないような雰囲気です。
負けを認める潔さと敗者へのいたわりは、日本文化の象徴だと思っています。