鈴木 徹司

社員の負担を減らす

社員の負担を減らしていくことは、経営者の大切な役割だと感じている。

仕事は、ほっておくと、どんどん増えてしまい、
それに伴って、社員の業務負担も増していく。

各人に合った業務量を把握し、
少ない場合は、新たな役割を与えて、成長機会を増やし、
多い場合は、業務流入を止めたり、他の人に移管したりしている。

私は、社員に「今、何割くらいかな?」と聞くことが多い。
その人がやっている業務量だけでなく、
その人のキャパシティに対して、どのくらいの業務量となっているかを理解する。

業務量が少ない新人でも、意外と負担感があって、
9割と答えることもあるし、
2人分の業務をこなしているにも関わらず、
6割くらいとさらっと答えるベテラン社員もいる。

会社全体の仕事量を増やし、売上をアップさせながら、
社員一人ひとりの負担を減らしていくのは、なかなか難しく
自分にとって、ここ数年にわたるチャレンジになっている。

社員の負担を減らすことは、簡単にはできない。

例えば、いつでもメール一本で休みを取れるようなルールにすることは、
本人にとって、気軽に休みが取れて、負担が少なくなる反面、
休みのフォローをする、本人以外の社員の負担を増やしてしまうことになり、
会社として、社員の負担を減らすどころか、
社員の負担を増やしてしまう結果になってしまう。

ミーティングの時間を減らすこともそうだ。
必要な情報の共有ができていなければ、無駄な仕事やトラブルが増え、
見えない形で、負担が増大してしまう。

つまり、部分的、一時的に合っていると思われることも、
全体的な視点で見ると、合っていないということが起こる。

目の前の課題に向き合って、改善策を模索し、
その改善が、多方面にどのように連鎖していくのかを想像する能力が必要になる。
そんな能力をもっと伸ばしていきたい。