鈴木 徹司

相手の価値観で考える

鈴木です。
すがすがしい月曜日の朝ですね。

行政書士の業務をしていくなかで、
どんな人が業績がいいのか、じっくり見てきました。

いろいろな要素があるなかで、最も重要な要素は、
「共感力の高い人」だと気づきました。

期日に追われることもあるし、ギリギリの交渉をすることもあります。
そんな逆境でも、お互い気持ちを一つにして、進んでいく。

そんな人が、顧客にとって、満足度の高い仕事をして、
さらに大きな契約を取ったり、友人を紹介してもらったりして、
驚くような業績を残していきます。

そんな経験から、当社では、「共感コンサルタント」を採用のキャッチコピーにしました。
実績を売りにするのではなく、ノウハウを売りにするのではなく、
共感する能力を軸としたコンサルタントを養成していきたいと考えるようになりました。

そうしたなかで、私も共感とは何か深く考えるようになり、
気付くことも増えてきました。

昨日の朝は、自宅で娘とこんな話をしました。
「相手の立場に立って考える」と「相手の価値観で考える」の違いと何か?

似ているようで、本質的に違う思考です。

ショッピングに行って、「どっちの色がいいかな?」
とアドバイスを求められたときを想定してみます。

「相手の立場に立って考える」思考では、
「私だったら、青がいいかな」と答えます。

「相手の価値観で考える」思考では、
「あなたが気に入って、着るのは、赤だと思うよ」と答えます。

つまり考える主体が、自分なのか相手なのかが違います。

「相手の立場に立って考える」ことは、そう難しくありません。
小学生の頃から教えられ、自分が相手の立場になったことを想定して、
そのときに自分なら、どのように感じるか、考えるかを想像します。

対して、「相手の価値観で考える」ことは、簡単にいきません。
相手の価値観を知り、相手の価値観を基準に、その状況での判断をします。
自分の価値観を抑える必要もあります。

人生は、常に選択の連続なので、周りの人から助言を求められることがあります。

「大学に進学したほうがいいのか?」
「夢をあきらめず、まだ追いかけていいのか?」
「この人と結婚するほうがいいのか?」
「今、家を買うほうがいいのか?」

助言を求める人は、自分がどうすることが自分にとって最適なのかが聞きたいのです。
自分の立場になった時に、他の人がどのように行動するかの参考意見を聞きたいわけではないのです。

「自分なら大学には行っとくかな」
「もういい歳だし、夢は諦めたら」
「私なら、その人とは結婚しないかな」
「俺も買ったし、買うなら今だと思うよ」

見当違いの助言にならないように、気を付けたいものです。