鈴木 徹司

なぜ勉強するのか?

毎晩、中2の長女といろいろな話をしている。

生徒会の話、先生の話、成績、部活、オーケストラ、進路、ボーイフレンド、不登校の友達など話題は尽きない。

私の会社の話や社会問題などに話が及ぶこともある。

 
子供との会話のなかでは、多くの学びがあり、

当たり前と思っていたことがおかしいと気づくことがある。

 
そのひとつが、この言葉だ。

「今頑張っていたほうが、将来楽だから」

 
なぜ勉強するのか?

なぜ今頑張る必要があるのか?

という子供の疑問に答える親の回答例だ。

 
わが子も含め、子供たちを見ていると、

「将来楽したい」という子供はほとんどいない。

楽したいと思っているのは、疲れてしまった親世代で、

子供たちは、常に挑戦したいと思っている。

 
「挑戦したい」と思っている子供に「楽できるよ」という話は、

まったく魅力的でないだけでなく、

そのモチベーションを下げる効果をもたらす。

 
「楽なんかしたくない」「楽を求める大人になんてなりたくない」

という子供の声が聞こえてくるようだ。

 
親は子供の人生を考え、アドバイスするときに、

自分の今の価値観を軸に考えるのではなく、

子供の価値観で、考える必要があるように感じる。