鈴木 徹司

「まさか」

ブログ用 写真  TVニュースで、派遣切りに遭った人のインタビューを見た。
 「ニュースでは知っていたものの、まさか自分がこうなるとは…」

 思わぬ災難が、自分の身に降りかかったことを嘆いていた。

 

 しかし、これは本当に「まさか」の事態なのか?

同様の立場の人が失業している実態を知っていた。

派遣は、不安定な派遣契約の元に成立していることも明らか。

周りの人からも、その不安定さの指摘されたことがあるはず。

 

それでも、本人は「まさか」と思ってしまう。

 

自分の人生を、根拠もなく楽観的に捉え、

それをプラス思考と勘違いする。

 

楽観的な見通しが、当然のように崩れると、

反動して、極度に悲観的になる。

 

これでは、自分のビジョンもなく、

社会の情勢にただ振り回される人生になってしまう。

 

人生には、病気、離別、失業、貧困とさまざまな困難がある。

 

家族も、友人も、周りの人も

無責任に「何とかなるよ」なんて言わないでやって欲しい。

問題を先延ばしして、その場を明るくすることを目指さないで欲しい。

 

そのときは厳しいようでも、

「何とかするのは自分だよ」

と伝えるのが、優しさだと思う。