鈴木 徹司

難題への取り組みの試行錯誤

当社の経営理念のひとつに、
「常に難題にチャレンジし続けます」
があります。
今回は、その難題へのチャレンジの仕方について、
これまでの当社の試行錯誤をまとめたいと思います。
難題は、自分が解決策が思い浮かばないレベルの問題です。
だから、自分で少し考えたら、方向性が見えるような感じではないです。
マーケティングなどでは、経験者から見たら簡易な課題でも、
初心者にとっては難題ということもあります。
そんな難題に直面したときに、一般的に最も多いのが、
考え込んでしまうケースです。
「まず自分で考えろ」という一般常識に沿って、
PCの前で「う~ん」っと唸っているパターンです。
本人は考え続けているように思っているのですが、
途中経過を聞いたり、最終報告を受けたりすると、
ほとんどのケースで、堂々巡りしていたり、視野が狭くなってフリーズしてしまっています。
時間だけが浪費され、何も前に進んでいません。 

そのため、当社では、従来より
「(自分で考えるのではなく、) まず最適者に聞け」
と教えてきました。 

ところが、ここにも問題が出てきました。 

「聞く」という行動が、情報を受け取る、指示を受ける、という風に認識されてしまい、
「どうしたらいいですか?」
「何から考えるべきですか?」
「ゴールは何ですか?」
とミッションを最適者に丸投げしてしまい、
自らがその下請け作業をするケースが目立ち始めました。 

これは、私のメッセージが間違っていたと反省し、
メッセージをゼロから練り直しました。 

「最適者に聞きながら、主体的に考えろ」 

少し詳しく説明すると、
「最適者」とは、
上司、経験者等のなかで、課題を解決するのに最も適した人です。
最適者の選択を間違うと、解決は困難になります。
決して自分が聞きやすい人ではありませんので、注意が必要です。
なお、周りに最適者がいない場合には、本やネットの情報が最適者となることがあります。 

「聞きながら」とは、
情報や指示を受け取り、それを参考にしながら、という意味です。 

「主体的に考える」とは、
主体性を失わず、自分自身で考えるということです。
しかも、その場で考える必要があり、聞いてから、自席に戻って考えるわけではありません。