ひきこもりの問題
投稿日:2008年5月4日
ひきこもりの問題は根深いですね。
私と同年代の30代後半にまで広がっていて、本人と家族の苦悩は計り知れません。
主な原因は、家庭と社会の厳しさのギャップに、本人が対応できないことです。
例外もあるでしょうが、
やはり、甘い家庭で育った子供が、社会の厳しさを目の当たりにして、
躊躇してしまうようです。
今日のTVでも、親に責任があるのか、を議論していましたが、
当の親は、甘やかしている意識がないものだから、
責任感がなく、どちらかというと被害者的な意識のように感じました。
子供の問題ではなく、親の問題なんでしょうね。
私が一番罪つくりな発言と思うのが、
「自分の好きなことを仕事にしなさい」
と言う親の言葉。
そう言う親は、たいてい、好きなことを仕事にせず、
我慢して、働いてきた方です。
自分ができなかったので、子供には好きなことを仕事にして欲しいと願っている訳です。
ただ、その願いは、親の思いとは裏腹に、子供に悪影響を及ぼします。
まず、子供は、自分の好きなことって何?って訳も分からず、探し始めます。
自分探しの旅は、ときに10数年に及んでしまいます。
次に、自分の好きなことを仕事にできなければ、ダメなのかと勘違いしてしまいます。
目の前の仕事に一所懸命頑張る自分に価値を見出せなくなります。
もし、好きなことを仕事にするべきだ、っと思うなら、親が自分でやればいいんです。
脱サラでもして、思い切りやればいいんです。
年のせいなんかにして、自分ではせずに、
その願いを子供に押し付ける。
しかも、自分の一方的な願いであることを明かさず、
それが社会の常識であるかのように教える。
子供は迷路の中に入ってしまいます。
社会は、自分の好きなことを仕事にした一握りの人と、
与えられた仕事に喜びを見出して頑張っている大多数の人によって、構成されています。
その常識を、もう一度、はじめから教えることが、問題解決の一歩になると思います。