名取 正輝

あるサラリーマンから学んだこと



名取です。ご無沙汰しております。

関東に戻り、もう少しで3ヶ月が経ちます。
電車通勤にもようや慣れました。

先日、新宿駅内のすし屋へいきました。

ここは恵比寿オフィス勤務時代に帰りによく寄っていた店で、
なつかしさのあまりフラッと入ってしまいました。
回らないけど立ち食いで、その程よいライト感が良く 気に入ってました。

当時、私は入社1年目で翌日の事を考えると平日に酒を飲むことも
出来ない精神耐久力でしたので、金曜日限定で。

そのときに見たお客さんが印象深く、今でもたまに思い出します。

2人組のサラリーマン風の40代前半~中盤くらいでしょうか。
会社の先輩と後輩といった感じだったと思います。

最初は白身からという王道の順番に始まり、こだわって食べ進めていくんですが、
これが実に楽しそうに、実に真剣なんです。

高級寿司屋でもなんでもない店でですよ。


後輩の方が中盤に玉子を頼むと、先輩がおでこを抑え天を仰ぎ、
「うあっ!そこいく!?」やられたと悔しがり、先輩がお返しとばかりに2連続シャコ。

後輩:「くあーー!ついに勝負賭けてきましたね!」

先輩:「いやいや、まだまだこれからよー。さあ、フィナーレに向けて整備していくよー」
(ジャケットを脱いで)

なんだよ。すし屋で整備って と思ったんですが。ほんとに心から楽しんでいて
不覚にもすごくうらやましい 、こんな40代になりたいと思ってしまいました。

その当時は業務に追われ、仕事を楽しむとはどういうことなのか、
どうすれば楽しめるのか等、そんなことを考えていました。

結局なにか答えがあるわけでなく、きつい時はきついし、嬉しい時はうれしいしという感情を素直に受け止め、ごまかさず明確にやっていると不思議と自然に楽しさも感じるようになってくるもんです。

愚痴をこぼさず前向きに、という姿勢や自分を意図的に追い込むことも時には必要ですが、「仕事を楽しまないと」とか「休みの日はしっかり休まないと」とか思っても結局、いい効果は得られないように思います。

今は楽しめる30代になり、あのサラリーマンにすこし近づけているんじゃないでしょうか。

人生を楽しむ天才イタリア人にならい、最近はイタリア式朝食にはまってます。