鈴木 徹司

「どんな風に社会が見えていますか?」



先週の会社説明会で、興味深い質問を受けました。

私たちの時代は、こんな本質を突く質問はなかったです。

休みとか、給料とか条件的なものばかり話題に上ったものです。

 
何を目指しているかとか、会社のビジョンとかよりも、

まず、現状をどのように認識しているのかという会社の「原点」を理解しようとする。

最近の学生の感性は、鋭いですね。ビックリしました。

 
ゆとり世代は、悪く言われる論調が多いですが、

私は、創造的で感性が豊かな世代だと捉えています。

どう生かすかは、私たち世代の役割です。

 
 
さて、質問の回答です。

私は、今の日本社会を

「先人たちの想いが幾重にも重なった壮大な作品」だと思っています。

 
行政書士は、行政と国民をつなぐ役割ですから、

さまざまな制度や仕組みを把握しておく必要があります。

 
そこで見つけられるのは、制度の隅々にまで詰まった理念や想いです。

もちろん、縦割りで不整合だったり、現在にマッチしなくなった制度もありますが、

そこに流れる想いを感じると、自然と感謝の気持ちが湧いてきます。

 
「社会が間違ってる」「制度がおかしい」「誰々が悪い」

というのも社会の見方のひとつですが、私の見方はその対極にあります。

 
対立ではなく、協働。

勝ち負けではなく、ウインウイン。

どちらが正しいではなく、どちらも正しい。

 
今、私はこの壮大な作品の中で生きていることに感謝しています。

そして、その作品をさらに素晴らしいものにして、後世に残す一役を担っています。