鈴木 徹司

納得できない仕事

上司から仕事を任されて、自分では納得いかないというケースがあります。
その仕事をやる意義が見出せない。
正しいやり方とは思えない。
他の方法のほうがうまくいくように思える。
自分がするべき仕事とは思えない。
そんな理由です。

じゃあ、納得いくまで上司にその意図を聞くべきか?
納得いかないからと嫌々するか?
納得できない仕事はしないと拒否するか?
いろんな選択肢があります。

私は、上司に意図を一度だけ聞いてみて、
納得すれば全力でする、納得しなくても全力でする、
というのが正しいと思います。

私が社会人1年生の頃、
上司に、一日100件の飛び込み営業をノルマとして与えられました。

当時、その意図が全く分からず、
周りの先輩達も、無意味だとアドバイスしてくれました。
上司は、まずやってみろ、と言うだけで、到底納得できるものではありませんでした。

実際行ってみたものの、その結果は、
営業成績に結びつくものではなく、いつしかそのノルマは終わりました。

では、意味がなかったのかというと、
今の自分に大きな影響を与えていると実感しています。

そのときの上司の意図を今の自分が分析すると、
① 頭でっかちなので、まずは行動することを覚えさせる
② 顧客ニーズの現状を把握させ、社会の厳しさを実感させる
③ スピード感とリズム感をたたき込む
④ 数字への意識をつけさせる
というところでしょうか。

ただ、当時の自分が、上司から上記のような説明を受けても、
もっと違う方法があるんじゃないか、とか、自分はそうは思わないとか、
屁理屈を言っていたように思います。

つまり、上司がその意図をどれだけ説明したとしても、
訳の分からない議論になるだけで、
私は、納得はしなかったということです。

納得できない仕事、そのときの自分には理解できない仕事にこそ、
学ぶことが多く、飛躍のきっかけがあると思うのです。