交付申請者向け
更新日:2025年3月13日
現在、中小企業省力化補助金では、「カタログ型」と「一般型」の2種類あります。
「カタログ型」とは、生産性向上に効果的な汎用製品を「製品カタログ」から選択・導入し、中小企業等の賃上げに繋がることを目的としている補助金です。
「一般型」とは、中小企業等の個別の現場に応じたオーダーメイド設備の導入、システム構築の経費を補助することにより、生産性向上や賃上げに繋げることを目的とした補助金です。
本事業の対象者となる企業や事業者、要件等を「カタログ型」と「一般型」に分けて解説していきます。
◆もくじ◆
中小企業省力化投資補助金(カタログ型)
補助対象者
補助対象者は、「人手不足の状態にある中小企業」です。
人手不足の要件
下記のように具体的な条件があり、「人手不足」の状況を客観的に示す書類の提出が求められます。
限られた人手で業務を遂行するため、直近の従業員の平均残業時間が30時間を超えている
整理解雇によらない離職・退職によって従業員が前年度比5%以上減少している
採用活動を行い求人を掲載したものの、充足には至らなかった
その他、省力化を推し進める必要に迫られている
中小企業
交付申請時において日本国内で法人登記等がされ、日本国内で事業を営む中小企業等が対象です。
具体的には下記表の中小企業です。
業種 | 資本金 | 従業員数(常勤) |
---|---|---|
製造業、建設業、運輸業 | 3億円 | 300人 |
卸売業 | 1億円 | 100人 |
サービス業(ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く) | 5000万円 | 100人 |
小売業 | 5000万円 | 50人 |
ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く) | 3億円 | 900人 |
ソフトウェア業又は情報処理サービス業 | 3億円 | 300人 |
旅館業 | 5000万円 | 200人 |
その他業種(上記以外) | 3億円 | 300人 |
また、上記の中小企業以外の法人も対象となります。
- 各種組合
- 従業員数300人以下の特定非営利方活動法人(NPO法人)
- 従業員数300人以下の社会福祉法人
なお、下記に該当する事業者は申請できません。
- 過去にものづくり補助金の交付を受けてから、10か月を経過していない
- 過去3年以内に2回以上、ものづくり補助金の交付を受けている
- 過去に事業再構築補助金に採択され、その補助事業で導入した機器を本事業で申請する など
補助率・補助上限額
従業員数 | 補助率 | 補助上限額(大幅な賃上げを行う場合) |
5人以下 | 1/2以下 | 200万円(300万円) |
6~20人 | 500万円(750万円) | |
21人以上 | 1000万円(1500万円) |
賃上げとは
- 事業場内最低賃金を45円以上増加させること
- 給与支給総額を6%以上増加させること
上記2点を交付申請時と比較して双方を補助事業期間終了時点で達成する見込みの事業計画を策定し、賃金引上げ計画を従業員に表明することが必要となります。
※従業員がいない場合、賃金引上げ目標の策定ができないため、補助上限額を引き上げて申請することはできません。
事業計画の策定
中小企業等と販売事業者は共同で事業計画を策定し、その内容について交付申請を行います。
①人手不足であることの確認
上記にある人手不足の要件のいづれか1つを選択して、それぞれ理由に必要となる書類を提出する必要があります。
②労働生産性の向上目標
中小企業等は、労働生産性の向上計画を策定し交付申請で計画を申請します。
補助事業終了後3年間、交付申請時と比較して労働生産性を年平均成長率3.0%以上向上させる事業計画を策定しなければいけません。
③省力化を進めるための事業計画の策定
カタログに登録された省力化製品を導入し、労働生産性の向上目標を達成する見込みの事業計画を作成し、以下の内容を交付申請時に説明します。
(1)導入製品の使用方法について
省力化製品を導入して、省力化効果を発揮できるような使用方法を、使用者、使用場所、使用時間、使用目的の4つを説明します。
(2)省力化による既存業務から抽出できると期待される時間と人員の使途
交付申請フロー

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中小企業省力化投資補助金(一般型)
補助対象者
対象者は、「カタログ型」と同一条件になります。
「カタログ型」にプラスして資本金の額又は出資の総額が10億円未満であり、下記の表の数字以下となる会社又は個人も対象となります。
業種 | 常勤従業員数 |
---|---|
製造業、建設業、運輸業 | 500人 |
卸売業 | 400人 |
サービス業又は小売業(ソフトウェア業又は情報処理サービス業、旅館業除く) | 300人 |
その他業種(上記以外) | 500人 |
補助率・補助上限額
従業員数 | 補助率 | 補助上限額 (大幅な賃上げ意を行う場合) |
5人以下 | 中小企業1/2、小規模・再生2/3 ※補助金額1500万円までは1/2もしくは2/3。補助金額1500万円を超える場合は1/3。 | 750万円(1000万円) |
6~20人 | 1500万円(2000万円) | |
21~50人 | 3000万円(4000万円) | |
51~100人 | 5000万円(6500万円) | |
101人以上 | 8000万円(1億円) |
賃上げとは
- 給与支給額の年平均+6.0%以上増加
- 事業場内最低賃金が事業実施都道府県における最低賃金+50円以上の水準
基本要件
以下の要件をすべて満たす3~5年の事業計画を策定することが必要です。
労働生産性の年平均成長率+4.0%以上増加
1人あたり給与支給総額の年平均成長率が事業実施都道府県における最低賃金の直近5年間の年平均成長率以上、又は給与支給総額の年平均成長率+2.0%以上増加
事業場内最低賃金が事業実施都道府県における最低賃金+30円以上の水準
次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を公表等
他にも、その他の要件として以下のものがあります。
- 業務量削減の省力化指数の算出
- 投資回収期間の提出
- 付加価値額の増加
- 人手不足の解消に向けたオーダーメイド設備の導入
- Slerとの保守・メンテナンス契約
- 金融機関による事業計画の確認の提出
交付申請フロー

*「中小企業省力化投資補助事業」独立行政法人 中小企業基盤整備機構
以上が、「カタログ型」と「一般型」の申請要件となります
「カタログ型」は、随時受付中です。
「一般型」は、2025年3月19日から第一回の公募受付開始です。
年に3~4回公募回がある予定です。
中小企業省力化投資補助金を利用して、売上拡大・生産性向上したいという中小企業様は、ぜひご相談ください!