“共感コンサルティング”とは
顧客の気持ちや悩みをしっかり理解し、その人に本当に必要な対応を行う、
当社ならではのコンサルティングです。
「共感コンサルティング」について、
よりイメージしてもらいやすいように、あるエピソードを紹介します。
オフィスに日本人の妊婦が相談にやって来ました。
中国男性と国際結婚したものの、中国から旦那さんを日本に呼べないという悩みでした。
通常は、国際結婚すると、外国人の夫は、「配偶者ビザ」という在留資格で、日本に長期滞在できます。
ただ、配偶者ビザを取得するには、「生活が成り立つこと」という要件があります。
今回のケースでは、女性は妊娠中のため、無職であり、
中国人の夫は、現在中国で働いているため、日本には職がありません。
つまり、日本では、2人とも無職になるため、ビザが許可されないという状況でした。
本人が自分で申請し、不許可になり、
行政書士や弁護士に依頼して、さらに2回不許可になり、
もうどの事務所も引き受けてくれないという状況で、
絶望して、涙を流しながらこれまでの経緯を話してくれました。
相談中、女性は、「もう無理なんですよね?」と何度も繰り返します。
本当は、許可を受けたいが、これ以上、不許可で傷つくのは辛いので、
自ら諦めようとしながら、諦めきれないという感じでした。
出産後に定職に就いてから、夫を日本に呼ぶというのがいいとアドバイスしましたが、
本人は、両親が揃った家族への憧れが強く、
「どうしても出産のときに、夫婦で赤ちゃんを迎えたい」
と言います。
担当者は、熟慮し、上司とも相談した結果、
今の状況で、夫を呼ぶという難題に挑戦することにしました。
女性の気持ちが痛いほど分かり、その想いに応えてあげたいと思ったからです。
今回の形式上の課題は、「安定した収入があること」ですが、
本質的には、「安定した収入が見込めること」です。
つまり、中国人夫が日本に来た後、 夫婦が安定して生活できることを立証することができれば、
許可される可能性はあります。
担当者は、相談中、夫が中国の生鮮市場で働いていることを聞いたので、
日本に来たら、スーパーでなら、働けるのではないかと思いつきます。
スーパーは、夜間に人手不足で、積極的に募集しているところもあります。
よし!っとその場で、スカイプで夫と連絡をとり、履歴書の作成に取り掛かりました。
女性から提供してもらったスナップ写真を加工して、履歴書に貼りつけました。
自宅近くのスーパーをリストアップし、
その日のうちに20軒のスーパーに履歴書を郵送しました。
3日後、スーパーの1社から面接したい旨の連絡がありました。
ただ、日本に本人はいません。
担当者は、ノートPCを携えて、面接会場のスーパーに向かいます。
本人が来ていないことを知って、怪訝な表情を浮かべる店長に、
「本人は来ていませんが、スカイプで繋がっていますので、ネットで面接をしてもらえませんか?」
とお願いしました。
公式な面接とは認めてもらえなかったものの、
少し話すことで、本人の人柄を感じてもらうことができました。
そこからが担当者が交渉力を発揮します。
「日本に来て、面接で問題なければ、採用予定です、という書面がもらえませんか?」
書面の作成を渋る店長に、さらに伝えます。
「面接で問題なければという前提があるので、御社には迷惑がかかりません。」
何とか、書面を手に入れ、これまでの経緯とともに、
入国管理局に再申請しました。
結果は、許可!!
女性からは大粒の涙が溢れました。
担当者はガッツポーズしました。