山田 純也

先入観と客観性

こんにちは。秋葉原支店の山田です。

夏季休暇に友人と福島に旅行してきました。
この数年で日本中のいろいろなところを旅行しているのですが、今回訪れた猪苗代湖・磐梯山の景色は圧倒的にナンバー1でした。

関西出身の人間は、関東以北の地域というのはなかなか訪れる機会が少なく、仙台であれば出張で行くことはあるものの、福島は1度しか行ったことがありませんでした。福島には魅力ある景色やおいしい食べ物がいっぱいあって知らなかったことばかりでした。

磐梯山は「会津富士」とも呼ばれるらしく、きれいな尾根をした山でした。
高原が広がり、冬にはスキー場にもなります。
麓には水が澄んでいることから「天鏡湖」と呼ばれる猪苗代湖があり、
磐梯山と猪苗代湖の間には、これ刈り取れるの?と思うぐらいの水田が広がっていました。
これこそ「The日本の田舎」という絶景に心癒されて帰ってきました。

今回は福島以外にも仙台も行き、震災関連の場所も見てきたのですが、
福島県は先週開始したALPS処理水の放出により、海産物の不買を中心に、
原発事故の影響はこの先30~40年は続いてしまうようです。

福島のことはニュースでしか見聞きすることがないため、どうしても原発事故や放射能汚染という先入観で福島のことを見てしまっていたし、なんとなくですが旅行先としても敬遠していたかもしれないと、気づかされました。

原発事故の影響がゼロになることはありませんが、影響もかなり限定されていることも知りました。
・原発周辺に住む福島県民には、放射線による健康被害や死者はなかった
・避難指示区域は福島県全域の3%未満になっている
・原発周辺は通常の服装で作業や訪問できるレベルまで放射線量が低下している

報道ニュースを否定するわけではないですが、そのときどきの視聴者が気になるものを取り上げているので、受身で情報を得ているだけでは、先入観だけが増えてしまいます。
能動的に客観性のある情報を自らが収集していくことが大切だと改めて思わされた旅でした。

7月にも沖縄に旅行に行ったのですが、沖縄に行く度に思わされることが、
沖縄はまだまだ観光資源開発の余地があるなということです。
逆に言うと観光資源開発が遅いということでもあるようです。

以前テレビでコメンテーターが発言していたのですが、
「ハワイは沖縄とだいたい同じ時期にリゾート化が進められたが、
ハワイは全世界からリゾート地として認知されているが、沖縄はだいぶ差をつけられてしまった。
これは沖縄に対する基地問題の報道が大いに影響しているだろう。」
ということでした。

基地問題も私たち日本の大きな問題ですが、その報道が先行してしまい、先入観から起きるマイナスイメージが観光資源開発の遅れというかたちで現れてしまっているという見解でした。
確かにそういう面はあるだろうなと思います。

先入観は可能性を狭める。考えさせられた夏休みでした。